AiLydia’s diary

ゴスペルに関すること全てを書いていきます!歴史、背景、歌詞や曲の解説、おススメゴスペルアーティストなどなど!ゴスペルをメインに私の人生や想い、音楽や信仰に対する情熱を日々の出来事から綴っていきたいと思います。

ブラックスピリチュアル2

ゴスペルと呼ばれるようになってから約120年ほどで、それは、レコード、電気楽器、録音機材、それに伴うエンジニアの登場により、多くの人の手に黒人の賛美歌として伝わるようになりますが、その前の約200年の方が歴史が長く、口から口へ教会から教会へと南部のミシシッピデルタと呼ばれは範囲で広がりを見せたと思われます。

何故なら、その当時の奴隷達はほぼ南部の綿花農場で働きこの200年の間に森の奥で彼らの礼拝を守っていたからです。想像するにそれは、毎夜行われていたのではないかと。何故ならそれくらい主人たちの機嫌により収穫が少ないだの、目つきが良くないだの因縁をつけられては木に括られ鞭打たれる、女性達はレイプされ、子供達は学校や教育など受けさせず労働力として、人を人と思わない、家畜と同じような扱いを受けていたからです。

黒人神学の父James H Cornはこう書いています。

あの状況の中で、黒人達が正気を保てたことの方が驚きだと。何故保てたのか?

そこにあったのが、黒人達だけで行う礼拝、スピリチュアルの賛美歌により、神と直接繋がり、同じ立場の奴隷達と連帯を持ち、先の見えない暗闇の中でも自由を手に入れる事をどこまでも望み、希望を捨てなかっだからではないでしょうか。

奴隷経験を持たない私たちにとっては、想像するしかない世界です。

ただ、ゴスペルになる前のスピリチュアルと呼ばれる時代が、彼らにとっては賛美することが命をつなぐことと同義だった事は、想像に難くありません。

神という揺るぎのない存在、神という揺るぎのない正義、神という揺るぎのない無償の愛、そして、イエスキリストという1人の石職人の青年、イエスキリストという奇跡を起こす神の子、イエスキリストという奴隷達と同じように抑圧され死んでいった同胞。それらの物語に自分達を重ね、永遠の命、永遠の自由を求めることを止めなかった、いや、止めたら生きていくすべが無かったというこの時代に生まれた賛美歌達は、どこまでも深く、純粋で、生きようとするエネルギーの塊、魂からの叫びに溢れているのです。その音に触れるとき、また、時を超えて私たちの魂も揺さぶられ、震えるのです。

 

Black spiritual medley 

https://youtu.be/h8opd0WrJxY