ここで一気に現代ゴスペルのスーパースターについて書いてみたい。
何しろ黒人と呼ばれるアフロ系の人種の人たちの声の力は半端じゃない。
アフロアメリカンに関わらず、アフリカンもジャマイカンもアフロキューバンも。
アフリカ人の遺伝子を継ぐ者たちの声の力。
それは、他の人種には無い深淵で慈愛にあふれる、声にある種の芯がある。
エネルギーというか、パワーというか、包容力というか、色気のようなものも感じる。
単にハスキーだというわけじゃなく。
その力強い横隔膜から身体の芯の部分から発せられる声の力は彼ら独特なものだと感じる。
地声なのに柔らかく、キンキンしない。
もちろん好みもあるとは思うけど、ゴスペルを聴いて涙が溢れて来た人は少なく無いだろう。
それは、曲やリズムや歌詞、grooveから出されるものもあるけれど、なんと言っても声の説得力は大きい。
アフロアメリカンの声の色合いも幅広く、太くてハスキーな声から、高くて澄んだ響きの人まで様々である。
わたしも何人か大好きな声の色合いのシンガーがいるけれど、ここに1人のスーパースターをご紹介したい。
ジョナサン・マックレイノルズという若手ゴスペルシンガーだ。
楽曲も作ればピアノもギターも弾くし、そのハイトーンテナーと、メロディの美しさと、なんとも言えない声の深さが魅力的である。
すでにグラミーは受賞しているのは言うまでもなく、若手のレジェンドとして、トラヴィス・グリーンと並んでアメリカでも、またアフリカ各国でもツアーに出ている。
最近ではゴスペルコンテスト番組のサンデイベストで、審査員も勤めてる。
カークフランクリンも一推しの若手レジェンドとなった。
数年前にデビューした時は、とてもシャイで、頭き加減に弾き語りする印象のある好青年だったのに、今では堂々と、プリーチングしながらメガチャーチのツアーもこなす、本格的なゴスペルシンガーの1人となった。
とにかく、声の純正度が素晴らしく、単に美声、単にハイトーンというわけではなくて、声の持つ力、彼のスピリット、純粋な信仰心が溢れ出てくる響きを持っている。
一言で言えば、「説得力のある声」というのか。
声の響きに魅せられて、この4,5年は寝る前の子守唄の様に彼の歌を聴いて眠りにつくという習慣になってしまったくらい。
これも、アフロ系の人種しかない、ピュアで深い癒しと愛を感じることのできる、彼らはそういう楽器として生まれたのだと感じる。
ゴスペルだけを歌い続ける姿勢も彼のこだわりだろう。ゴスペルファンとしては、神様からの贈り物として感謝したいと思う。
これからも長く活躍し続けて欲しい一人である。