AiLydia’s diary

ゴスペルに関すること全てを書いていきます!歴史、背景、歌詞や曲の解説、おススメゴスペルアーティストなどなど!ゴスペルをメインに私の人生や想い、音楽や信仰に対する情熱を日々の出来事から綴っていきたいと思います。

ビートを失ったゴスペル-世界のクライシス

昨今、多分ここ7,8年の強い傾向としてゴスペルが大きくかわった。

ここに貼ったwithout nothingやターシャコブス初め、テンポが緩やかでメロディが美しく、人々が陶酔出来るシンプルなコード進行。

音楽は常に世相を表しており、ブラックゴスペルにも大きな影響があっだと言わざるを得ない。 2005年以降、ゴスペルヒットをまとめたWOWGospelというアルバムも、かなりサウンドがデジタル化して様変わりした。 それでも1990年台生まれのスーパースターが生まれて活気付いたかのようにも思われたけど、年々ゴスペルには世界の焦燥感を顕著に表している切なく美しいメロディが人気である。

まるで中世の西洋の讃美歌のような。 むしろゴスペルというよりもクリスチャンソングとか、ワーシップソングと呼ぶのに相応しい音楽が主流になってきている。

良いとか悪いとかを言いたいのでは無くて。 ゴスペルがビートを失ったという事が、大きな出来事だと言いたいのだ。 日本人は元々がこういうサウンドを好む民族性を持ってるから、ゴスペル界ももちろん、特にクリスチャンでゴスペル好きな人にはとても魅力的な世界だろう。

 

アフロビートは、ゴスペルの土台を作った。 スピリチュアルと言うわれる古いゴスペルも、シャッフルと言われるサスティナブルなビートを常に持っていて、人々を前向きに させる力で溢れている。 それもオールドスクールから天使にラブソングをに受け継がれた。2004’のWowGospelで一つの区切りがあったように思う。

ところが、そのビートがゴスペルから消えつつある。 個人的にはちょっと悲しい。 でもこの手のワーシップソングが嫌いかと言われたらそうでは無いけど。 世界中が終末的なクライシスに溢れていて、特にアメリカ社会は、生命力を失いつつある。 あまりにも競争と金儲けと支配力に、人間性を吸い取られてしまったかのように。

つまりアフリカのビートにより創られたブラックゴスペルは、一つの区切りを迎え、黒人も白人もアジア系のクリスチャンもみんなが分かち合えるサウンドに向かっていると言える。 みんなが一つになるための知恵でもある。

けれども、私がこのようなゴスペルを聴くとき、太陽に向かって手を広げると言うよりは、地下室の闇から一筋の光を求めて手をあげている私たちの世界が見える。 それが聖書で言うところの、「終末」なのかもしれない。

この現実を受け止めながら、諦めずに光に向かって進まなければならない。 そう言うことを強く感じさせる曲である。

https://youtu.be/8DhO5YOhTx4

 

#世界のクライシス #アフロビート #ゴスペル