ひとつの音楽や文化を取り上げるだけでも、世界が何を求めているか分かる。
私で言えば、ゴスペルやキリスト教の音楽を外観するだけでも、人々が何を求めて、何に向かおうとしているかがわかる。
昨今のキリスト教音楽はブラックゴスペルも、白人系のワーシップソング、特にヒルソングと言われるゆったりとしたテンポと美しいメロディのものが人種に関わらず人気である。
黒人のビートに乗せてパワフルに賛美するスタイルは少し影を潜めているように思われる。
アフリカではまだまだアフロビートは健在なのだが。さすが!
個人的には寂しいが、それらのヒルソングを聴くにつけ、人々がより、祈りやスピリチュアルな時間を共有したがっているように感じる。
そこには、人種の壁もなく、ただ、ただ、キリストを信仰するという共通言語で結ばれている。
人種の分断が進む最中に、イエスを中心において、ただ、ただ、祈りたいというクリスチャン達の思いが伝わってくる。
歌詞の内容はシンプルで、神はこの世を愛された、あなたを愛された、または、神のその崇高さ、強さ、正しさなどを賛美している。
ブラックゴスペルの持つ、圧倒的な前向きさに比べると、とても控えめで癒しの意味を持つ曲が多いように思う。
でもだからこそ、一人一人が静かに祈り、神を引き寄せ、みんなで連帯したいという精神は伝わってくる。
それだけ、世界は急速に進み、科学や金の力で翻弄されたような気もしてくる。
特に先進国のクリスチャンは、精神的疲労を感じているのかもしれない。
目に見えるものだけを追い求め、物質を追い求め、世界が本来持っているスピリチュアルな世界を何処かへ置いてきたような疲労感があるのだろう。
さらに世界はデジタル化が進み、人と人との触れ合いは減り、バーチャルな世界へと突入している。
そういう中で、人はさらにアナログを求めるようになるだろうし、目に見えない価値や、普遍的な神の力に傾倒していくのかもしれない。
スーパーナチュラルな力を求めていくのかもしれない。
その事がまた神に回帰するきっかけになるのかもしれない。太古の時代のように。
そのプロセスを今私たちは目の当たりにし、なんとか人と繋がろうとしている。
結局は、人は神と人を両方必要としている。
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