AiLydia’s diary

ゴスペルに関すること全てを書いていきます!歴史、背景、歌詞や曲の解説、おススメゴスペルアーティストなどなど!ゴスペルをメインに私の人生や想い、音楽や信仰に対する情熱を日々の出来事から綴っていきたいと思います。

ジョージ・フロイドの事件を受けて -なぜ日本は人種差別に沈黙するのか

これは、長文になります。ご容赦下さい。

世界的に連帯と行動を促した今回の事件。さすがの日本の地上波メディアも暴動が起きてから、流している。

さて、事の発端、本日は何か?
アメリカの人種差別、ひいては、世界の黒人に対する差別は、非常にグローバルな問題。
カラードと言われるアフリカ系、ヒスパニック系、アラブ系、アジア系も、つまり白人以外は、人間の価値を低くみられる。ヨーロッパ至上主義。
または、優生主義とも言われる。

私たちの世界は確かに、ヨーロッパや白人系アメリカ人によりグローバル化し、科学や芸術、テクノロジーを享受されてきた。
だから、彼らが優生な民族だと自ら擦り込んで来た事も事実である。
世界中がまだその価値観の中に生きているのだから。

でも、人間の価値と、進んだ科学や文化とはまた別の問題ではいないか。
その事だけで人間の価値など推し量れない。みな、平等に素晴らしい文化や個性を持ってるはず。

しかし、人間は愚かで、ヨーロッパ系の民族の中にも優生主義は根強く、上から目線になりがちなのも事実。
実際そのような場面に出会したことは何度かある。もちろん、優しく痛みのわかるホワイトアメリカンも沢山いる。
今回のデモを引っ張っているのもそういう人たちだ。

さて、アメリカに話を戻すと、
1600年代にヨーロッパが入植し、アフリカから大量の人たちを拉致し、奴隷制度を敷いて彼らを支配しながら、農業で資産を作り、イギリスと貿易した。
というよりも、イギリスが広く気候の良いアメリカ大陸を気に入り、一攫千金を求めて大陸に入ってきた。
イギリスの植民地的な存在だったのだ。

その時から根深い黒人への差別は凄まじく、先日のジョージ・フロイドの様にリンチされ殺された奴隷達は数えきれない。
そこから、アメリカになり南北戦争があり、何度も何度も立ち上がり、オバマが大統領になっても、本質は変わらない。

黒人は支配する対象であり、人間として認めないという基本精神は、400年の時を超えても変わらない。
差別主義者たちは、黒人を恐れ、何の罪もない黒人を通報し、警察に渡す。
そこには、人間の心や正義という言葉は存在しない。

1990’頃から日本のメディアにも報道され始めたし、この10年の白人系警察による黒人への不当な殺人は、後を経たない。トランプが政権を担ってからは、顕著に白人至上主義のグループが、堂々とヘイトクライムを繰り返す様にもなり、まるで公民権運動の時代に戻ったかの様だ。

では、本題。
日本は、なぜ沈黙するのか?

それは、メディアのみならず。
平和主義を唱える人権運動団体や、日弁連アムネスティーJAPANや、左派の人たちは声を上げたのだろうか?
私の目にはまだ飛び込んでこない。

または、ジャズやゴスペル、ヒップホップ、アフリカ音楽を愛するプロ、アマ問わず、この問題に触れてる人の記事はほんの数件だけ目にした。シェアさえあまり見かけない。
不思議な現象である。

まるで、人ごとで、遠くの世界で起きてる事だから無関心の様である。
自分たちが恩恵を受けてる文化や音楽が、アフリカやアフリカンアメリカンから由来してることも知らないかの様である。知ってるはずだよね?

リアルタイムで投稿した人たちはみんな、パートナーがアフロアメリカンか、アメリカに住んでいる人たちである。
これは、私がゴスペルを始めた20年間全く変わりない事実であり、共感することを忘れてしまった様に感じる。
国内のアフリカンやアフリカンアメリカンは、おそらく失望しているだろう。

私なりに思うことは、二つ。
教育とメディアの罪。
優生思想の幻想である。

身近な人種差別、在日コリアンや、在住外国人の人たちへリアリティが無い。
まるで封印したかの様に。
無いことになったかの様に。
彼らと共感することを、拒絶しているかの様に。
優等生が初めて犯した罪を誰にも知られぬ様に隠しているかの様に。
知っているけど知らないふりをしてるかの様に。
罪悪感から目を逸らす様に。

そんな事を言った日には偽善者として、白い目で見られるんじゃないかと、恐れてる。
シェアすることも出来ないでいる。
無難に通り過ぎるのを待ってる。

それ以前に悲しみという共感性が湧いてこないのかもしれない。
虐められてる人達に何か原因があるんじゃないか?と勘ぐってるのかもしれない。
そもそも、外国籍の人たちはなぜ日本にいるのか?とすら内心排他主義の気持ちを持ってるのかもしれない。
そういう本心を見ぬかれたく無いから、投稿もできないのかもしれない。
主張したら、誰かに嫌われると言う恐怖に苛まれてるのかもしれない。

何なんだ?

島国根性なのか?
天皇制のせいなのか?
アメリカによるマインドコントロールなのか?
西洋のプロパガンダなのか?
主体性を葬ったせいなのか?
臭いものには蓋をしろ精神なのか?
または、誰にも嫌われたくないのか?
承認欲求というやつか?

人間は自分の身に降りかかはないと行動しないと言われている。
自分に痛みがあれば、その時初めて行動するのだという。

在日コリアンの奥様を持つ日本人の旦那さんが、左派の平和主義の人たちが意外にも差別意識が強いことに気付いて、ショックを受けたという。
そこは、つながらないのか?
平和と人権が近くないの?
なぜ?

教育の責任も大きいだろう。
いまだに軍国主義を引きずっている。

そして、日本人という意識よりも、自分たちは白人系の優生な民族に含まれてる、という幻想の中で生きてる。
無意識に。
これは、無自覚だからタチが悪い。
それでいて白人コンプレックスが半端ない。
たとえ、黒人音楽をやっていても。
どこか、白人の目線がある。
つまり、マジョリティ(多数派)としての鈍感さがあり、弱い人達に共感しづらい。

そしてメディアを鵜呑みにする、妙な従順さ。

黒人=バイオレンス
在日コリアン北朝鮮
中国=日本を滅ぼす
What’s??

ステレオタイプなイメージを作って遠くから眺めるだけ。

お前が偉そうに言うな?

確かにね。
でも、言わせて欲しい。

私がアメリカの歴史を知ったのも20年前。
在日コリアンの歴史を知ったのは、7,8年前。
それからは、色々な資料を読んだり、現場で交流を重ねてきた。
その分だけは言わせてもらいたい。

沈黙は罪です。

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