ゴスペルの魅力は、数えきれないさまざまな要素がありますが、敢えてこれ！と言うならば。
みんなが一体になれる事に尽きるかなと思います。
私はこの20年本当に下は０歳から上は１００歳の方々とゴスペルを体験してきたけれど、毎回思うことは、みんなが一体感を得られるという事。
それは、信仰のある無い、年齢、性別、国籍、全てを超えるものなのです。
なぜだろう？
これは、敬愛するJames H.Cornも指摘している通り、一つはアフリカのビート、もう一つは奴隷経験から生まれた抑圧と闘う精神なのでは？と思っています。
抑圧と闘う時、人間は団結するのです。
今の香港を見れば一目瞭然ですよね？
奴隷達は、主人達の気まぐれに売買されていました。だから、ある日突然夫が売られたり、母親が売られたりして、次の日見ず知らずのアフリカ人が来るわけなんです。
すごく残酷な事です。
だからこそ、他人同士が心を寄せ合う必要がありました。そこにイエスキリストという、共通のヒーローが居た。
イエスを真ん中に置いて、彼らは一つになろうと努力しました。
言葉だけではなくて、歌い、声を合わせて励まし合い、勇気を分かち合い、手拍子を打ってスタップを踏み、心が高揚するまでみんなで一つになる事。
その遺伝子がゴスペルの遺伝子に刻まれたのです。
400年の年月をかけてです。
だから、その強い遺伝子を私たちは歌う事で享受する事が可能なのです。
人間の力とは凄い！と思いませんか？
そして、音楽とは凄いパワーです。
理屈では無い世界です。
近代の何が真実か？わからない混沌とした時代だからこそ、このゴスペルというツールが必要とされているわけです。
今日も新しくオープンしたインド紅茶のカフェで、2曲お客様と歌いました。
老若男女笑顔になり、晴れ晴れと手拍子して、一つになる体験が出来ました。
神様のエネルギーも注がれたと思います。
見ず知らずの人たちと手を繋ぐ方。
一つになる事の大切さ。
嬉しさ、楽しさ、解放感、全てが揃ったこの偉大なる賛美歌。
人間の心と心を繋ぎ愛で包み込む。
それがゴスペルの最大の魅力ではないでしょうか？
