次の総選挙を睨んで、民主党議員が腕を組んでマーチしたりと、なかなかの盛り上がりです。
皆さんご存知のとおり、1960'年代の公民権運動の代名詞のようにもされていますね。
黒人にも当たり前の人権を。
選挙権を勝ち取るべく、立ち上がったキング牧師とそのブレーン達。
彼らはキリスト信仰のもとに、非暴力で権力と闘っていきます。
きっかけは、もちろんあのバスボイコット運動のローザンパークス。
1人の中年女性が黒人は白人の乗るバスに乗れないことに抵抗して、たった一人でバスボイコット運動を始めたところ、それが話題になり、キング達も立ち上がったという経緯があります。
それと同じくしてニューヨークの貧困層からブラックパンサーの運動家としてアフリカ回帰を唱えたマルコムXという偉大なリーダーも忘れてはいけません。
黒人たちの歴史はゴスペルの歴史です。
キング牧師とその仲間達は、信仰心に基づき沢山のメッセージを教会から発信しました。
そこには常にゴスペルがあったのです。
彼らとしてはごく自然な当たり前の抵抗の歌として、ゴスペルがありました。
メッセージだけでなく、歌う事で、クラップする事で心の奥深くで繋がり、一体になる。これが運動の燃料となった事は言うまでもありません。
とてつもない大きな運動に成長して、公民権運動はアメリカ史上ないくらいの規模になって行きました。
そこに必ず素晴らしいゴスペルがあり、シンガー達がキング牧師の支えとなり、黒人達を勇気づけ、新たな命を吹き込み、あの有名な20万人のワシントン大行進に繋がるのです。
ゴスペルの力、歌の力、音楽の力を信じて、そして、神様の援護を信じて、彼らは団結しました。
しかし、その後、39歳で暗殺されてしまう。
その時の喪失感はアメリカのアフロアメリカン達にとって忘れがたい辛い辛い歴史の1ページだと思います。
踏まれても踏まれても負けずに起き上がる力は、やはりゴスペル無しに、もっと言えばブラックスピリチュアル無しには語れないと思います。
私にとっての公民権運動は、まさに、ゴスペルの力を心底思い知らされる歴史の事実であると言えます。